講演内容
南北に長い日本では「わたりがに」と呼ばれるガザミなど、様々なカニ類が獲られ、食卓に並びます。北海道では主に冷水性のカニ類が獲られていますが、その中で「北海道」をイメージさせ、道民に最もなじみのあるのは、ケガニではないかと思います。この講座では、そのケガニに焦点を当て、その生態、漁業から食卓に届くまでをお話し、さらにケガニを増やす試みについても紹介します。
講師プロフィール
1973年長野県生まれ。東京水産大学(現、東京海洋大学)博士前期課程修了後、社団法人日本栽培漁業協会に就職し、岩手、鹿児島の事業場において種苗生産技術開発に従事。2003年に同協会の解散に伴い、解雇されるも、独立行政法人水産総合研究センター(現、(国研)水産研究・教育機構)に採用され、本部勤務の後、2005年に北海道の施設に転勤し、ケガニ、マツカワ等の増殖研究に従事。2014年に博士(海洋科学)を取得。2019年に東京農業大学に転籍し、現在はカニ類の増養殖、サケ科魚類の栽培漁業に関する研究に携わる。