私たちは同じ世界を見ているの？ クオリアと意識の謎をめぐって ー 第1講 世界の見えは共有できるの？

その他私たちは同じ世界を見ているの？クオリアと意識の謎をめぐってー第1講世界の見えは共有できるの？

開催団体：　東京都市大学

講師：　東京都市大学共通教育部教授山本史華（やまもとふみか）

公開日：　2025年02月12日

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第1講　世界の見えは共有できるの？
【問い】「赤」「赤い」の意味って何？？
辞書( 広辞苑』第五版)で調べてみた
要するに「赤」「赤い」の意味とは、これだ！
クオリアについて
クオリア反転の思考実験（青色と赤色の場合）
二人が空を見上げた。真っ青な空が広がっていた！
二人がリンゴを見た。そのリンゴは真っ赤にうれていた！
ここまでの問題整理
トマス・ネーゲルの「こうもり」の思考実験
自分がコウモリになった、と想像してみよう
第1講のまとめ

講演内容

よく「相手の視線に立って考えることが大切」とか、「他人の気持ちになって考えてみろ」と言われますが、果たして私たちは他人の視点に立って物事を見たり考えたりすることができるのでしょうか。この問題を哲学的に検討し、そして現代の生命倫理学で議論になっている脳死の問題にも結びつけて考察してみようと思います。

講師プロフィール

東京都市大学共通教育部教授。東北大学大学院文学研究科博士課程修了。博士(文学)。専門は哲学、倫理学。言語哲学から出発し、近年は応用倫理学、なかでも生命倫理学を中心に研究している。目下の関心は、なぜ脳死臓器移植が日本では進まないのか、また日本には安楽死を容認する思想的土壌はあるのかといった問題である。主な業績は、単著では『日常のなかの生命倫理最後に守るべきものは何か』梓出版社,2018年、『無私と人称二人称生成の倫理へ』東北大学出版会,2006年。分担執筆では『新版　薬学生のための医療倫理コアカリ対応』丸善出版,2021年など。