講演内容
針供養や人形供養などにみられるように、古来より日本人は生物、無生物を問わず様々なモノを 供養してきた。各地には動物の墓や虫塚、あるいは魚類、はたまた爬虫類や菌類、植物まであら ゆる供養碑が存在する。本講義では、現地調査してきた講師が、様々な供養碑の謎を解き明か す。世にも珍しい道路や橋の墓や、迷子郵便の墓、害虫の葬式まで。人間以外の供養を通じて、 「日本人と弔い」について議論する
講師プロフィール
京都市嵯峨の正覚寺に生まれる。成城大学文芸学部マスコミュニケーション学科卒業後、新聞記者、雑誌編集者を経て2018年に独立。ジャーナリスト兼僧侶の立場で「宗教と社会」をテーマに取材、執筆、講演などを続ける。著書に、『寺院消滅 失われる「地方」と「宗教」』(日経BP)や『仏教抹殺 なぜ明治維新は寺院を破壊したのか』(2018年)『ペットと葬式 日本人の供養心をさぐる』(朝日新書)など多数。近著に『お寺の日本地図 名刹古刹でめぐる47都道府県』(文春新書)。正覚寺住職、一般社団法人良いお寺研究会代表理事、東京農業大学・佛教大学非常勤講師など。