ブランドのマネジメント・スクーリングレポート
講師:猿山 義広氏(駒沢大学経営学部教授)
日 時:7月17日(土) 13時から15時まで
場 所:駒澤大学駒澤校舎1号館2階 201室
----------------  講義内容  ------------------
はじめに
ブランド作りにおいて肝心なことを学術的に言うのは難しい。
先生が考えるブランド作りの基本は以下の2点
・デザイン=目で見て感じるもの。
・接客=売り手、売りの現場で感じられるもの。
この2つがないとできないと考えているが、学術的な土俵にのりにくいため、このことをふまえたうえで考えていく講義となった。

ブランドの評価とはいったい何か。
先生は「信頼」「レピテーション」をポイントにおいて、信頼を築くための戦略、効果的なブランドメッセージは何かを問われた。

「信頼」
ブランド作りの基本はまず「信頼」である。
日本経済新聞社 マーケティング調査部「事業者購買行動調査 営業部門の情報化編」 で行った調査の質問に「情報機器やソフトウエアを導入するにあたって、どのような点を重視してメーカーや製品を選びますか?」というものがあった。
2000年は単に「有名なメーカー」という選択肢だったが、「信頼」にかわった途端、結果が、単に有名だというのは10%、信頼に変えたとたん62.1%となった。知名度が高いから必ずしも信頼されるわけではない。信頼を築くこそがブランディングの根幹である。

また、信頼と企業イメージの関係を調査したところ意外な結果がでた。
トップが技術力ではなく、営業、販売力だったのだ。これは高いコミュニケーション力が信頼性があると捉える人が多いということを裏付ける。
ブランドを築く上で コミュニケーション力の重要性、幅は広いと考えられる。

「レピュテーション」
辞書では、評価、名声。先生としては「声価」と定義された。
ブランドを語る上で今後キーワードとなる言葉である。
信頼を伴ったレピュテーションは多くの人をひきつけ、影響力を高める。

いかにして、信頼を伴ったレピュテーションを確率するか。
それにはまずコーポレート・ブランドの構築が必要となる。(図:参照)
まず製品でレベルでの信頼→勝ち得た上で企業レベルでの信頼を得て コーポレート・ブランドが構築される。
条件の一つに、独自性がある。商品そのものを売るのではなく、企業自体が持つ他社にはないイメージ、メッセージ発信をするのだ。それをすることにより企業を魅力的にするとモノも自然に売れていくのではないかと考える。

まとめ
ブランドマーケティングにおいての、ブランド戦略の中心課題は「信頼を伴ったレピュテーションの確立」である。レピュテーションを構成するすべての要素と、それを効果的に伝えるためのコミュニケーション活動が一丸となって機能しなければ、信頼は築けない。
----------------  レポーターより  ------------------
「学ぶ上で気軽に入り込める、楽しめる内容を考えた結果、このテーマにいきついたのだ」講義の後のインタビューにて猿山先生は話された。
確かに専門用語でガチガチすぎず、身近な事例がいくつもありわかりやすかった。猿山先生独特の親しみやすい話し方もあったかと思う。内容としてもブランドに必要とされることを学術的ではない視点も認めた上で話されたところが大変新鮮に思えた。
講義の構成も最初の1時間は講義だったが、後の1時間は講義の合間に受講生に向けてとられた「ブランド意識アンケート」や、質疑応答の時間があった。短い時間ではあったが、普段のビジネスシーンでの悩みを先生に話すことにより視野がさらに広がった受講生もいたのではないかと感じた。
最後に、猿山先生はじめ、駒沢大学関係者の方々、受講生の方々 本当にありがとうございました。早くもですが、次の講座、楽しみにしております。
スクーリングレポート 昆 郁江